【マイナンバーカード】対面確認アプリがリリース! でも、これって本当に大丈夫?
まんきちです。
先日、デジタル庁からマイナンバーカード対面確認アプリがリリースされました。
このアプリがどうしてできたかというと、偽造されたマイナンバーカードを使って、
- 携帯電話の機種変更
- ローレックスの時計を買われた
という被害が出たからです。
参考:「偽造マイナカード」で知らぬ間に携帯の機種変更 225万円のロレックス購入される 「最後一息ついとる。コーヒー飲んでる、腹立つわ」と被害受けた市議|FNNプライムオンライン
それをやられたのが「市議」だったというのも、このニュースが大きく報道された一因だと思います。
それをきっかけに、政府は携帯電話の契約時に本人確認としてマイナンバーカードなどに搭載されているICチップの読み取りを義務付けることを決定しました。
そういった経緯もあり、デジタル庁は対面での本人確認が必要となる「事業者」向けに「マイナンバーカード対面確認アプリ」なるものを開発したわけです。
新しもの好きの筆者はさっそくスマホに入れてみました!
この記事では、
- マイナンバーカード対面確認アプリのインストール・設定方法
- マイナンバーカード対面確認アプリの利用方法
- マイナンバーカード対面確認アプリ使用上の注意
について書いています。
では、さっそく行きましょう!
マイナンバーカード対面確認アプリのインストール・設定方法
アプリのインストールですが、下記の公式ページからダウンロードするのが無難です。
筆者は、Google Playからダウンロードしました^^
例によって、怪しいアプリにひっかからないように「デジタル庁」で検索しましょう。
そうするとデジタル庁のアプリの一覧が出てきますので「マイナンバーカード対面確認アプリ」をインストールします。
起動するとこんな画面になります。
「はじめる」を押す前に「マイナンバーカード」を準備しておきましょう。
さあ、いざ「はじめる」を押します。
おっと、さっそくカメラが起動されました。マイナンバーカードを撮影するようです。
通常、本人認証などでマイナンバーカードを撮影するときはとても苦労するのですが、今回は「あっ」という間に終わりました。
実際はこのあとに入力する情報を読み取っているだけなので早いんでしょう。
ここから、謎のプロセスが始まります(笑)
マイナンバーカードに表示されている生年月日を入力します。
続いて、マイナンバーカードに書いてある有効期限を入力します。
そして、「次へ」を押しますと。。。
今度は、やっぱりマイナンバーカードに表示されている「セキュリティーコード」を入力します。
これが、小さくてよく読めない(笑)
ここで今度はマイナンバーカードの読み取りです。
「読み取り開始」を押しました。
ところが、、、エラーになってしまいました!
なんですと!再度、内容を確認したらセキュリティーコードの数字が間違ってました。。。。文字が小さすぎるって。。
セキュリティーコードを修正して、再度読み取りを行なったら、今度は大丈夫でした。
そして、格納された情報というのが画面に出てきました。
個人情報なので伏せてありますが^^;
なんだろう。。。この違和感。
これって、全部マイナンバーカードに書かれている情報ですよね?
マイナンバーカードが偽造されてるかもしれないからじゃない?
それはそうだけど。だったらこのアプリに格納されている情報を見せれば済むよね?なんであらためてマイナンバーカードをもっていかないといけないの?
そう思いません?
先ほどの画面で「終了」を押したら、最初の画面に戻りました。
そう!この格納された情報ってやつを見る手段がないんですよ!いったい何のためのアプリなんでしょうか?
ここであらためてアプリのページを見ると、
マイナンバーカード対面確認アプリは、事業者や自治体のスタッフが、顧客や住民の本人情報の確認を確実に行うためのアプリです。
と書かれていました。ということは個人がスマホに入れても意味なってこと?はて?
マイナンバーカード対面確認アプリの利用方法
気を取り直して、アプリの利用方法を見てみました。手順が書かれています。
1. 利用をはじめる
あらかじめスマートフォンに「マイナンバーカード対面確認アプリ」をダウンロードしてください。
本人情報の確認が必要なタイミングで、顧客や住民のマイナンバーカードをお預かりします。アプリを起動し、規約類を確認して同意のうえ「はじめる」ボタンをタップします。2. マイナンバーカードの表面をカメラで読み取る(もしくはキーボードで情報を入力)
カメラが起動したら、枠内にカードを収めてください。表面の文字情報が自動で読み取られます。(※OCR機能を活用)
3. マイナンバーカードのICチップを読み取る
スマートフォンのNFC機能を使って、マイナンバーカードの中に入っているICチップの情報を読み取ります。
マイナンバーカードの上にスマートフォン背面上部をぴったりと合わせて、「読み取り開始」ボタンをタップしてください。完了になるまでカードをかざし続けてください。4. 内容を確認
ICチップの読み取りが完了すると、格納された氏名などの情報が表示されます。
確認が終わったら「終了」ボタンをタップし、顧客や住民に、カードを返却してください。
主語が抜けているのですが、おそらく「事業者や自治体の担当者」なのでしょう。
これを見ると、手で入力するのではなくて、やっぱりカメラで自動的に読み取るんですね。精度が高いのか低いのか、もうちょっと猶予くれないとみんな手入力する結果になりそう。
ものすごく疑問というか不安な点があるのに気づきませんか?
アプリは誰のスマホに入れるのでしょうか?担当者の個人スマホ?会社のスマホ?
アプリに個人情報は保存されないということですが例外があって、
- 有効期限年
- セキュリティーコード
は残るんです。
誰のスマホか知りませんが、他人のマイナンバーカードのセキュリティーコードが保存されるんですか?
マイナンバーカードを担当者に預けるんですか?
なんか怖すぎません?これって、クレジットカードのフィッシングと同じリスクを感じるのは筆者だけでしょうか?
マイナンバーカード対面確認アプリ使用上の注意
個人で使う必要がないアプリということがわかりました(笑)。
なので注意する点は1点だけですね。
- マイナンバーカードから目を離さない
これにつきます。もし、裏の方にいくようであれば冗談ではなく、拒否をした方が賢明です。
ところで、NTTドコモのホームページを見ると、本人確認はマイナンバーカードではなくても、運転免許証などでもよいようです(2024/08/22現在)
参考:本人確認書類 | お客様サポート | NTTドコモ (docomo.ne.jp)
そういう意味でも、なぜデジタル庁はマイナンバーカード専用のアプリを作ったのか疑問です。
個人番号カード対応版券面事項表示ソフトウェアとは?
ところで、マイナンバーカード総合サイトの交付申請書ダウンロードというところに「個人番号カード対応版券面事項表示ソフトウェア」なるソフトがありました。どうやら、本人確認を対面確認できるWindows用のソフトのようです。
参考:交付申請書等ダウンロード – マイナンバーカード総合サイト (kojinbango-card.go.jp)
こちらのソフトはカードリーダーを用いて、「マイナンバーカード」だけではなく、「ICチップ付きの運転免許証」でも確認ができるとのことです。だったら、事業者向けにはこっちの方がよくない?と正直思ってしまいました。
そう思ったら、使ってみずにいられなくなりました(笑)
カードリーダーなので、マイナンバーカードを見ながら
- 生年月日
- 有効期限
- セキュリティーコード
を入れてあげる必要があります。。もしかしてこの手間がはぶけるからアプリ作ったのかな?
「初期化」とかいう恐ろしい名前のボタンがありますが、これは入れた情報をクリアするためのボタンでした。。。
「確定」を押すと、こんな感じで情報が表示されました。
続いて、運転免許証です。
おっとー、暗証番号1と暗証番号2だって!更新時に作らされるけど、使うことはないので覚えてないがな~。リトライ制限はないみたいなので、なんとか3回目で正解を入れることができました!
で、出てきたのがこちらです。
502年?507年?なんですか!?これ?
免許証上は、交付は和暦のみ、有効期限は西暦と和暦の併記になっています。
ちょっとちょっと!このソフトはちゃんとテストされているんでしょうか?まさか、この問題があるから「マイナンバーカード」の方を使ってくださいとか言わないよね?
このソフトの説明文を読むと、衝撃の記述がありました。
(1) 著作権
本フォルダに収録されているソフトウェア(コンピュータプログラム及び、マニュアル。以下「本ソフトウェア」という。)の著作権は、地方公共団体情報システム機構が有します。
…
(6) 免責事項
- 本ソフトウェアを使用した結果、損害が発生しても地方公共団体情報システム機構は 責任を負いません。
- 本ソフトウェアの使用に伴う技術的なサポートについては、地方公共団体情報システ ム機構では負いません。
引用:kojinbango-card.go.jp/hpsv/wpmng/assets/txt/readme.txt
ひどすぎないですか?著作権を主張しているくせに、サポートも責任も負わないって、民間だったらこんな製品だれも使いませんよ!さすがにこれは放置しておけないのでホームページからクレームを入れておきました。
追記 (2024/08/23):早速返事がありましたが、、なんと「運転免許証の情報の間違いは公安委員会にお問い合わせください」との回答を得ました。ぽんこつすぎて開いた口がふさがりません。。筆者、完全に切れました(笑)。最終的に「本ソフトウェアでは、2019 年 3 月以降に発行された IC カード化運転免許証はサポートされません」という回答を得ました。ご丁寧に【個人番号カード対応版券面事項表示ソフトウェア利用マニュアル】に記載されているという指摘も受けました。あくまで修正する気はないようです。
そういえば、デジタル庁もマイナポータルの利用規約をめぐって消費者庁から法令違反の可能性を指摘されています。この免責事項はそれとは比較にならないくらいひどいです。
参考:マイナサイトの規約変更 法抵触疑い指摘受け – 日本経済新聞 (nikkei.com)
まとめ
なにはともあれ、本年の12月2日には紙の保険証が新規で発行されなくなります。政府の言う通りに行動したものが馬鹿をみるような結果にはなってほしくありませんよね?
では、ごきげんよう!