Windows 11はスパイウェア?
Gigazineで表記の記事を読んで本当か?と驚きました。
「Windows 11はスパイウェアと化している」とMicrosoftのプライバシー侵害が指摘される – GIGAZINE
そこで記事に書いてあることを確かめるべくWiresharkを走らせてみることにしました。使い方に関しては以下のサイトを参考にさせていただきました。
Wireshark によるパケット解析講座 2 – Palo Alto Networks
参考までに筆者の使用しているDesktop PC(Windows11)には下記の2種類のセキュリティーソフトがインストールされています。
- マカフィーリブセーフ
マカフィーリブセーフ(セキュリティ・ウイルス対策)|McAfee - saat netizen
saat netizen | saat(サート) – ネットムーブのセキュリティ、認証ソリューション Security and Auth
切り分けもしたいため、3種類の条件の下でWiresharkを数分走らせてパケットをキャプチャーしました。
- saat netizenをの機能をいったんとめて何もアプリを走らせていない状態(*:マカフィーは常駐)
- 1の状態からWindows Updateを実行(最新になっているため特にUpdateはされない)
- saat netizenの機能を有効にする
ケース1
まず、saat netizenの「アンチフィッシング」「不正実行遮断」「HOSTSファイル監視」「不正送金対策に協力する」を無効にしました。
その状態でのキャプチャーしたパケットは以下のようになりました。
3つのホストとの通信が発生していましたが、特に問題はありませんでした。
- sadownload.mcafee.com
- これはMcAfeeのサーバーですので特に異常ではありません。
- cr13.digicert.com
- これはSSL/TLS証明書認証用のサーバーですので特に異常ではありません。
- 自宅内の他のIP
- アドレスは隠してありますが、アクセスして確認してみたところ、自宅に設置しているプリンターでした。
ケース2
次にWindows Updateを実行してみたのですが、、、Gigazineで指摘されているように多くの通信が見受けられました。ただし、DNSへのQueryだけで特に情報の流出などは見られませんでした。
ひとつだけServer Nameがないものがあり、調べたところなんとAmazonでした。。
ケース3
最後にsaat netizenの機能を有効化しました。
gms.ahnlab.comというホストへの通信がかなり頻繁に見られるようになりました。
調べてみたところどうやら韓国のセキュリティーソリューションプロバイダのようです。
アンラボは、
すべてのコンピュータユーザーに安全なインターネット/ネットワーク環境を提供する 総合セキュリティ・ソリューション・プロバイダとして、アンチウイルス製品、 ファイアウォール製品から、ネットワーク/オンラインゲームセキュリティソリューションまで、幅広い製品とサービスを提供しています。
AhnLab | 会社概要
saat netizenはnet moveという日本のIT会社から出ているようですが、どうやらAhnLabのOpen Sourceを使用しているようです。
saat netizen(サート・ネチズン)Windows版 オンラインヘルプ
saat netizenの「不正送金対策に協力する」を選択しているとAnnLabにデータが送信されると明記されていました。
不正送金対策へのご協力について | サート・ネチズン | インターネットサービスの不正送金やウイルスをブロック (saat.jp)
しかしながら「不正送金対策への協力」をOFFにしても依然通信はされています。データが送信されているわけではありませんが、不安が残ります。
saat netizenのソースファイルも見てみましたが、、中身はなんとmozilla nssでした!検索してもgms.ahnlab.comという文字列は見つけることができず、その部分はProprietaryなのかもしれません。
saat netizenはみずほダイレクトなど多くの銀行系のウェブ上でインストールを求められますが、PCが重くなるなどの報告も見受けられます。筆者はほぼスマホでみずほダイレクトも使用しているのでPCからは削除しようと思います。。